2015年12月19日土曜日

溶接部疲労破壊は、応力集中と残留応力によっておきる。

 応力集中は、形状のによるものの他に、溶接時の欠陥も原因になります。グラインダーの削り跡も応力集中の原因になります。
 溶接部熱影響部は、溶接により発生する残留応力が大きくなります。

 溶接部の止端線は、溶接による残留応力が極大で形状により応力集中がおきますので疲労破壊がよく起こります。

 疲労破壊を防ぐために溶接部は、まずは正常であることが重要です。
①検査をして欠陥がないようにします。
②応力集中が起こる形状を修正します。溶接のオーバーラップ等がそれにあたります。

 それでも疲労破壊が発生する場合は、

応力集中の緩和
③グラインダー等で形状を滑らか、なだらかにして応力集中を緩和します。グラインダーの削り傷は、疲労破壊の起点となりますし、削り跡が引張応力になることがありますので、使用するグラインダー、検索方向、研磨材の種類に注意が必要です。
④構造を変えて応力集中を防ぐ方法もあります。荷重が変わらなければ面積を大きくすると応力は小さくなります。隅肉溶接を完全溶け込みするのも有効です。

溶接の残留応力の低減には、
⑤StressRelease (ひずみ取り)焼鈍を行う。
⑥溶接残留応力が小さい溶接材料を使用する。
⑦ピーニングを行う。
⑧ 圧縮応力が発生する研磨材で磨く
⑨溶接の順序や拘束条件を変える。

当社では、
溶接残留応力
グラインダーで発生する応力
熱処理後の応力分布
ピーニング後の応力分布

をラボおよび現場で測定できます。

例によって、以上の文章はわかりやすくするために正確さをある程度犠牲にしております。ご承知おきください。

当社ホームページ http://www.x-rsmc.com
メール info@x-rsmc.com

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