当社も昨年の9月開業以来の2年目を迎えることができました。これもひとえにお客様のおかげと感謝しております。
015年9月の開業以来2年目を迎えることができました。これもひとえにお客様をはじめ、当社をサポートしていただいた方々のおかげと感謝しております。現在、ご依頼のあった御客様に当社のご評価をお願いしておりますが、現在のところ、概ね満足との回答をいただいております。1年間いろいろなご相談を受けました。
①残留応力測定を初めて依頼されるお客様
②他社から乗換のお客様
③破壊原因調査および対策のお客様
④非常に困難な測定の課題をお持ちのお客様
① 残留応力測定を初めて依頼されるお客様 予想より多くのはじめてのお客様に相談を受けました。これにより当社の目的であります「残留応力測定を普及させる」を推進できました。「測定してみたところ、材料の応力の測定値が予想より良好で安心した。」等の感想をいただきました。また、初めてお客様向けに測定の原理等をウエブサイトに掲載しましたところ、御好評で今後とも初めてのお客様向けのサービスも充実していきたいと思います。
② 他社から乗換のお客様は、予想よりはるかに少なく、改めて試験分析業の信用実績の重要さを思い知ることになりました。当社に依頼されたお客様には、測定値は想定内でまたお願いしたい等の良好なご評価をいただいております。
③ 破壊原因調査および対策のお客様 予想より多く破壊原因調査および対策の問題を抱えたお客様の相談を受けました。北京で試験分析会社を運営していました経験を活かして、(教えていただける場合は)内容をお聞きして、疲労破壊等原因が応力である可能性が高い場合のみ測定をさせていただきました。その他は、助言や他の機関を紹介をいたしまして、お客様に喜んでいただきました。
④ 非常に困難な測定の課題をお持ちのお客様 には、1.原理的に難しい理由を説明する。2.問題解決が可能な機関をご紹介する。3.金沢大学の佐々木教授をはじめ業界の要となる方々に相談、サポートをいただきながら解明する。等の対応を行いました。
残留応力測定を普及させる目的で非破壊検査協会の委員会活動も積極的に行いました。まずは現状の把握ということで、アンケートを実施したり、お話を聞いたりいたしました。X線残留応力測定の低評価に驚きました。「値がバラついて信頼できない」とのご評価です。 当社のお客様とのご評価とは、正反対ですし、私自身もあまり経験がありません。委員会の目的は、まさにこのような問題を解決することであり、今後はこのようなバラツキの問題にも挑戦していきたと思っていますので、お気軽にご相談ください。すべて問題を解決するとは、申し上げられませんが、少なくとも原因の所在は、明らかにできると考えます。
これまで支えてきてくださったお客様、温かく迎えて技術的なサポートをしていただいた業界の方々、経営面や資金面でのサポートをしていただいた神奈川産業振興センターの方々に改めて感謝の意を表します。
2016年12月18日日曜日
残留応力の解消 SLSとLTT
SLSとは、Selective Laser Sintering 米国DTM社が開発した積層造形工法であり、金属粉をレーザーで溶融凝固(焼結)させて造形する方法だそうです。そこで問題になるのが引張残留応力、超多層盛溶接みたいなもので上部は強烈な引張応力になるのは、必至です。
そこで頭に浮かんだのがLTT Low Transformation Temperature 低温変態溶接材料です。溶接材料にNiやMnを加えて、通常高温で起こるオーステナイトからマルテンサイトへの変態を比較的低温で起こさせるものです。変態は、結晶構造が変わるので体積が膨張します。溶接後の冷却によって発生する収縮を変態の膨張で相殺しようというわけです。
LTTで問題なっている溶接性の悪さや高価さは、SLSでは問題になりません。
おもしろい課題になりそうです。
2016年8月24日水曜日
残留オーステナイト 測定はできません。続き
X線での残留オーステナイト測定では解決できない問題がありサービスを提供していません。
現状でこれをすべて解決すると思われる装置は、茨城県の材料構造解析装置iMATERIAで、
- 集合組織の影響が考慮できない。
- バックグラウンドノイズの影響を把握できない。
- X線の到達範囲の表面の測定で妥当かの判断ができない。
現状でこれをすべて解決すると思われる装置は、茨城県の材料構造解析装置iMATERIAで、
- 集合組織と残留オーステナイトの迅速測定が同時にできます。
- 十分強度のある中性子を使うのでバックグラウンドノイズの影響も少ないし材料全体の測定ができます。
- X線では2個のピークから残留オーステナイトを計算しますが、iMATERIAは、15個のピークで計算しますので高精度です。
手間と時間はかかりますが、試料をまとめると思ったほど高くないのご検討されてはいかがでしょうか。
2016年8月18日木曜日
美味しいウィスキーが飲めればいい。
2次元検出器によるX線応力測定 日本保全学会編を読んでいて思った。
X線回折を利用して応力を測定する方法は、従来からのsin2ψ法と新しく2次元検出器によりメジャーになりつつあるcosα法があり、その優劣についても議論されている。
その議論を見ていて思い出されるのはモルトウィスキーとグレーンウィスキーの論争である。それまでウィスキーといえば大麦でつくったモルトウィスキーでしたが、連続式蒸留器の発明によりトウモロコシ等別の材料でもウィスキーを作ることができるようになりました。グレーン・ウイスキーはまがい物であるとするモルト・ウイスキー業者とグレン・ウイスキー業者の間でずっと論争が続いていました。裁判にもなりました。でもそのうちに論争は下火になりました。なぜか、モルトとグレーンをブレンドしたブレンドウイスキーがでてきてそれが美味しかったからです。
当社のような様々な対象を測定するユーザーとしてみれば、ハイブリッドで両方のいいとこ取りができないか考えている今日この頃です。
X線回折を利用して応力を測定する方法は、従来からのsin2ψ法と新しく2次元検出器によりメジャーになりつつあるcosα法があり、その優劣についても議論されている。
その議論を見ていて思い出されるのはモルトウィスキーとグレーンウィスキーの論争である。それまでウィスキーといえば大麦でつくったモルトウィスキーでしたが、連続式蒸留器の発明によりトウモロコシ等別の材料でもウィスキーを作ることができるようになりました。グレーン・ウイスキーはまがい物であるとするモルト・ウイスキー業者とグレン・ウイスキー業者の間でずっと論争が続いていました。裁判にもなりました。でもそのうちに論争は下火になりました。なぜか、モルトとグレーンをブレンドしたブレンドウイスキーがでてきてそれが美味しかったからです。
当社のような様々な対象を測定するユーザーとしてみれば、ハイブリッドで両方のいいとこ取りができないか考えている今日この頃です。
2016年8月1日月曜日
仮想測定例 溶接構造物 SUS304
この事例は、仮想的なもので実際とは相違します。
- 材質SUS304
- 定期的にホットスポットにΔσ 100MPaの圧縮応力がかかる構造物。
- 繰り返し荷重が 200万回を超えたくらいから疲労亀裂が止端部に発生した。
- 継手の形状は面外ガセット
解説
- 止端部は、溶接の引張応力が最大になりさらに応力が集中する形状になっているのでキレツが発生しやすい。
- 鋼構造物の疲労設計指針・同解説によると面外ガセット(非仕上げ)の疲労強度は、Δσ 50MPaであり、これをΔσ 100MPa程度に向上させる必要があった。
- ピーニングを選択し、ピーニング前後の止端近傍の応力を測定した。ピーニング前は、最大300MPa程度の引張、ピーニング後は最大500MPa程度の圧縮となった。また、荷重のあるなしでも測定した。止端近傍では、2倍程度の応力集中が測定された。
- したがって、ピーニング前は、平均応力が引張200MPaでΔσ 200MPa相当の応力がかかっていたと推定され、ピーニング後は、平均応力が圧縮400MPa相当になったと推定されピーニングの効果が検証された。
- ピーニング後は最大500MPa程度の圧縮は加工効果によりものと推定される。
オーステナイト系ステンレスSUS304をCr管球で測定する際の注意点
オーステナイト系ステンレスSUS304をCr管球で測定する際の注意点
- フェライト等のKα線を使用する場合に比べてオーステナイトは、Kβ線を使うのでX線強度が1/10になります。ノイズやバックグランドの影響を受けやすく誤差が大きくなります。
- 加工誘起変態で一部がマルテンサイト化するのでマルテンサイトとオーステナイトの回折ピークが並立して応力の計算がうまくできない、誤差が大きい場合があります。
- SUS304は、加工硬化によりかなり硬くなります。そのため測定された応力値が0.2%耐力より大きな数字が出る場合があり、測定の信頼性を疑われる場合があります。
- フェライトより回折角が小さいので回折環が開いた状態になりより測定面と近づける必要があります。継手の形状によっては、溶接部分の応力測定が困難な場合があります。
したがって現場測定の場合は、同じ材料で同様に作成した簡易構造試験体(継手の形状はできるだけ同じ)でお試しの測定をしてから、測定の可否、精度を確認してください。
SUS304構造体の応力測定例
SUS304は、加工硬化が著しい材料ですのでピーニングの圧縮応力はかなり高くなる場合があります。
2016年7月22日金曜日
半導体メーカーにX線残留応力測定市場の説明に行ってきました。
X線センサー用のLSIを開発すべきか検討しているようでX線残留応力測定市場の動向について説明しました。市場についてはほとんど情報が公開されておらず、業界関係者に聞き取りをした情報をまとめたものをお話してきました。
最近の2次元センサーの進歩で応力測定時間は、10分の1になったばかりですが半導体のセンサーをさらに100分の1にする技術で、測定時間が約1秒になると何が起こるか非常に楽しみです。
最近の2次元センサーの進歩で応力測定時間は、10分の1になったばかりですが半導体のセンサーをさらに100分の1にする技術で、測定時間が約1秒になると何が起こるか非常に楽しみです。
登録:
投稿 (Atom)
